仕事始めは、各部検証から・・・
エンジンオイルは、もちろんずーっとモチュール300Vファクトリーラインを入れ続けたMK2
こうやって、データーとして確認、検証できるのは、オーナーさんの信頼関係があってのこと・・・
ありがたいことです。今後の車両製作にも反映させていただきます。有難うございます。
まずは、バルブステム計測。
ステムはインテーク:New=6.97 Old=6.91 エキゾースト:New=6.965 Old=6.965

画像で判る通りバルブステムは、ほぼヘリがない状態。
オイルの潤滑がいいと言える。

バルブフェイスは、段付き、へこみが出ている・・・今回バルブ交換します。
バルブガイドは、鋳鉄製を使用。ガイドのヘタリなどは問題なし・・・

シリンダーヘッド:内側の焼けも少なく、キレイな状態。オイル洗浄効果アリ!

ピストン:背面にキズはあるが、パワーフィルター仕様のため、極小キズで済んでいる。
例えば、ファンネル仕様なら小石などが噛んでこうはいかない・・・もっとヒドイ傷になったり
最悪それが原因で焼き付くなんてことになる場合も考えられる。


ピストンクリアランスの計測:5/100ミリでボ―リングして87000キロ・・・



結果:87000キロ走行してもピストンクリアランス、5/100ミリと変わらず、オイルのチカラ


強化カムチェーン:ウチでは、幅広強化カムチェーンを使用。
87000キロ走っても全長1ミリのみの伸びで、バルブタイミングに大きく影響を与えない程度でした。

カムチェーン、ガイド、テンショナー、ローラー類:
前回の腰上OH時に交換しているので、これらは37000キロ走行。

中間の背面テンショナー下側のローラーは、途中でスタックして
回ったり回らなかったりした削れアリ。
MK2系純正のオートカムチェーンテンショナーでは、この中間テンショナーが壊れることが多い・・・ので
カスタムしたZ1系のカムチェーンテンショナーを取付ます。

なぜ、この部分が壊れるのか・・・エキゾーストのカムがバルブを押しきる時にエンジン後方部背面部分でカムチェーンがどうしてもダブつく・・・その時にオートカムチェーンテンショナーだと必要以上にカムチェーンを押してしまう。その押しすぎた状態でエンジンを使い続けるので過剰にテンションがかかったままになり、中間のテンショナーが壊れる。
(ちょっと前の純正部品はもっと強かったけどなぁ・・・)
なので、うちでは、カスタマイズ品を使用します。
ステムシール:テフロン系を使用(これは、37000キロ使用)弾力性も残っている状態。
純正のゴムだとサクサクになって、オイル下がりの原因となる。

シリンダーヘッド:87000キロ走ってますが、よくあるプラグホールからエキゾーストバルブシートに向かってのクラックもなく、セッティングが合っているので、異常燃焼なく、クラックが入らない。


クラッチハブ:87000キロ走行。
ディスク当り面が大きくなっているのとダンパースプリングの遊びが大きくなってきているので、今回は新品純正J系がメーカーから出るうちに交換しておこう。
なぜJ系をよく使うのか??というと、バランスがとれており、しかもZ1純正より軽量、エンジンにかける負担が少ない(特にエンジンブレーキ時)。 純正は、スチールですぐサビる。そのサビがクラッチディスクをサビさせ、そのサビの粉がオイルポンプを詰まらせたりするのである。エンジンフルOH時には、アルミクラッチハブ(Z1000J)に交換するのがおススメ。
アシスト&スリッパ―クラッチ(VJオリジナル品)に交換すれば、より

ちなみにアシスト&スリッパクラッチはエンジンフルOH時でなくても交換できます。


ワンウェイスタータークラッチのローターは、何度か交換している。
やはり段付きが激しいので今回交換。新型の複数ローラー式に変更。

ミッションドグ部分は87000キロ走行しても、斜めに減ってくる部分もほとんど減りナシ。
これは、オーナーさんのMK2への愛

と、オイルに守られた賜物です。
次回に続く・・・
